《MUMEI》

「是非お伺いしたいものですね──どなたなのか」


せやから、アンタやてば‥。


気ぃ付いてへんの?


‥ぃゃ、ちゃう。


気ぃ付いてるッ‥。


「如何なされました?」


「‥何でも‥」


コイツ‥ほんまに怒らしたらヤバい相手かも知れんッ‥。


「──てアンタッ‥何あたしの部屋物色してんねんっ!?」


「他に漫画を隠してらっしゃらないかと」


「あほかッ」


「‥‥‥はい?」


「‥!!」


目付き変わったッ‥。

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