《MUMEI》 「今──何か仰いましたか?」 「いえっ‥ななな何もッ‥」 「おかしいですね‥空耳だったんでしょうか? こう見えても僕──聴力は自信あるんですがね──」 地獄耳なだけやろ‥。 「地獄耳ではないですよ?」 「‥!!?」 ‥読んだ!? 今あたしの心読んだ‥!? 「顔に書いてありますよ? この上ない位にハッキリと」 「なッ‥」 何やてっ‥!? そないにハッキリ書いてあるん‥!? 「見縊ってもらっては困りますね──。言っておきますが、僕はお嬢様より上です」 「はっ!?」 上やて‥!? 前へ |次へ |
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