《MUMEI》

ほんまは大した事あんねん。


せやけど‥とてもやないけど言われへんわ‥。


「じゃ、また来るね♪」


2人が帰ってから、暇になってもうて──何となくリビングの方に向かっとった。


「‥あれ‥」


いーひん‥?


「スバルー?」


大抵今の時間やったら掃除しとる頃やのに。


どこ行ってもうたんよアイツ‥。


「どうかなさいましたか?」


「ひゃッ‥!?」


「済みません、驚かせてしまったようですね──お嬢様」


「アンタっ‥どこ行っとったん‥?」

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