《MUMEI》 先輩の本性. その彼の横顔が、 とても寂しげに見えて、 でも、わたしは、やっぱり、 なにも声をかけられなかった………。 ****** −−−明くる日。 学校に登校したわたしは、昇降口で予想外のひとと出くわした。 スラリとした長身。ノーブルな顔立ち。真面目そうな印象を受ける、そのひとは……。 …………松本先輩ッ!! わたしは彼の姿を見つけて、少しうろたえた。 …………気まずいなー。 フラれたばっかだし、あの貼紙のこともあるし。 わたしは俯いて、顔を隠しながらコソコソ自分の下駄箱へ向かったのだが、 松本先輩は目ざとくわたしを見つけた。 「片倉さん!」 名前を呼ばれて、わたしはビクリと肩を揺らす。 …………ゲッ!! 見つかった! . 前へ |次へ |
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