《MUMEI》
戦闘開始☆
.

3年生たちは納得いかないような顔をして、口々に叫ぶ。


「ウッゼーな!!関係ねぇヤツは引っ込んでろ!!」


「俺らは、このオンナに用があるんだよ!」


ギャアギャア喚いて、彼らはわたしの腕を掴んで力任せに引っ張る。拍子に、わたしの身体がグラッと傾いだ。


義仲はそれを見逃さず、わたしの肩に置いた手に力を込め、

腕を引っ張った男子生徒の、ひとりの顔面に向けて、



−−−−……パンッ!



みごとな正拳を、お見舞いした。

拳がヒットした彼は、無言のまま床に倒れ込む。完全にのびていた。


一同ア然。

沈黙する3年生たち。顔は青ざめている。


対して義仲は、

わたしの肩に腕をまわして、抱え込むようにする。


彼は呆然とする3年生たちを見て、

フッと、口元を歪ませて笑ったのだが、


その目には、鋭い光がさしていた。



「気安く触んな、俺のだ」



…………あー、


キレてる、キレてる。



こうなってしまったら、もうだれも義仲を止められないのだ。


.

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫