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《MUMEI》 . 義仲は大きくひとつ伸びをしてから、クルッとわたしの方へと振り返る。 爽やかにほほ笑みながら、彼は言った。 「『処刑』完了いたしました〜」 額に手を持ってきて、敬礼のマネごとをする。ケンカ中の時とは、まったく別のひとみたいに、無邪気な笑顔を浮かべて。 あんたねぇ…と、わたしが呆れて、義仲の《オイタ》をたしなめようとしたときに、ちょうど騒ぎを聞き付けた先生方が駆け付けてきた。 「なにやってるんだ、お前たち！！」 「ケガしてるぞ、こっち！」 「みんな、教室に戻りなさい！」 先生たちが現れたことにより、生徒たちは渋々、それぞれの教室へ戻っていく。 生徒たちを誘導する先生の中に、 あの、川崎先生もいた。 川崎先生は、セルフレームのレンズ越しに、 わたしを物凄い目つきで睨みつけて、 無言で、圧力をかけてくる。 ……………コエーーーッ！！ . 前へ |次へ |
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