《MUMEI》

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わたしが半泣きになっていると、


義仲が、川崎先生の視線に気づいて、


先生を、ギロリと睨みつけ、



「宗一ィッ!!」



と、叫んだ。


一同が、ア然としている中で、

義仲は、はっきり言った。


「テメェ、俺に隠れてコソコソしやがって、ゆるさねぇぞ!!」


一瞬の沈黙ののち、

生徒指導の先生がハッと我に返って、

義仲を羽交い締めにした。


「お前、櫻井っ!!教師に向かって、なんだその口のきき方はッ!?」


「ちょっと指導室まで来い!!」


ガヤガヤと再び騒がしさが戻った廊下で、

義仲は、あの5人の生徒と一緒に、先生たちに引きずられるようにして、連れて行かれた。


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