《MUMEI》
彼の好きな小説
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わたしは笑顔で、彼女の顔を見つめたまま、そういえば…と話を変えた。


「さっき昇降口でね、偶然、松本先輩に会っちゃってェ!」



もちろんウソだ。

『バケモノの正体』を暴くための、寸劇。

きっとこのネタが、一番、破壊力があるはず。



予想通り、金井さんは、えっ??と声をあげ、驚いたように目を丸くする。わたしはニコッと笑った。


「あんな貼紙、気にするコトないよ!って、励ましてくれたの〜!!優しいよね!貼紙、クソくらえ!って思ってたけどォ、おかげで親密度アップしたカンジ!!」


わたしのはしゃいだ声に、金井さんは呆然としていた。確実にダメージをくらっているようだ。

わたしは内心、ほくそ笑む。



…………そろそろ、


『正体』、暴きますか。



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