《MUMEI》 . 顔面の痛みに悶絶する金井さんは、わたしを恨めしげに睨みながら、唸るように言う。 「ほ、ホントに殴ったわね!!この、ひとでなしッ!!」 喚く彼女を冷めた目で見下ろして、 「黙れ、ブス」 と、はっきり言ってやった。 金井さんは涙を流しながら、ヒドイッ!とわたしを批難する。 「ブスなんて…!!わたしだって、痩せたら」 「痩せてみなさいよ」 言いかけた台詞を、わたしは遮る。 金井さんはグッと黙り込んだ。わたしは彼女を睨みながら、つづける。 「そこまで言うなら、痩せたらどう?ぜひぜひ見てみたいわぁ〜、あんたが大変身したトコ」 悔しそうにしている彼女に、わたしは極上のほほ笑みを見せて、 高らかに言った。 「このまま、あんたは一生ブスのまま!性根が腐ってるからね!!そんなんじゃ、松本先輩どころか、だれにも相手にされないよ!!」 わかったら出直してきなッ!!と高飛車に笑った。 . 前へ |次へ |
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