《MUMEI》

良かった‥。





バレたらどうしようかと‥。





「そんなにバレたらまずい事なの?」


「ぅ‥‥‥まずいというか、その──‥」

「たぶん榛野君は那加ちゃんの誕生日ケー」

「鳥居さん‥!?」





ちょっと待ってくれ‥!





「? ぁ‥ごめんなさいっ!!」





気付いた鳥居さんが、おたおたし始める。





「ほんとにごめんなさいっ‥ゎゎゎ私っ」


「落ち着きなさいよ」





そう言ったのは、他でもない那加だった。





「──聞かなかった事にしといてあげる」

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