《MUMEI》

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口々に騒ぎ出す彼らを眺めて、わたしと義仲は、勝ち誇ったように、フッとほほ笑み合った。


それを、目の当たりにしたクラスメイトたちは、


「なんだその、バカップル的なオーラは!!」


「くそっ!!入る余地ナシか!!」


「朝からサムイんだよ!!」


「引っ込め!!」



………一転、


ブーイングの嵐。



…………さっきまでの羨望の眼差しは、ドコへッ!?



いきなり豹変した彼らに呆れて、わたしがため息をつくと、

隣にいた義仲が、ニヤニヤしながら、わたしの肩に腕を回した。


「ひがむなよ、見苦しいなァ」


怒りをあおるようなことを口にしたので、


「ふざけんな、櫻井!!」


「一番人気の片倉さんを、独り占めしやがって!!」


「ひがませろ!!ひがんだっていいだろっ!バカやろうっ!!」


一気にクラスがヒートアップしてしまった。


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