《MUMEI》 先輩と俺は、 さっそく相手チームに目をつけられマークされたのだ。 それも身長差20cm以上はあるだろう、 物凄い背の高い奴に。 背丈だけではない。 鍛えられた筋肉により、 体格も大きかった。 まさに目の前に壁状態。 かなり苦戦を強いられた。 とくに現地でしか経験のない俺にとっては、 大苦戦。 先輩は多少の経験があるために、 どうにかフットワークで身動きをとっている。 だが俺は手も足も出なかった。 くそ! 練習しておけば良かった。 もう少し体格差を考えた練習を。 だが今更気付いたところでもう遅い。 なんとかパスが俺に繋がってくる。 よし!! 得意のドリブルを使用するが、 やはり壁に立ち塞がれる。 「賢史、こっちだ!」 先輩が飛び出し、 俺に要求してくるが……。 その時には相手にボールが回っている。 そんな状態が幾度と繰り返された。 前へ |次へ |
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