《MUMEI》
重要な質問
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「急に言われても…ねぇ」


「俺達、日本語しか話せないんですけど〜」


ブーブー文句を言い出す中で、

ひとりだけ目を輝かせていたヤツがいた。

そいつは天井に向かって勢いよく手を挙げ、ハイ!ハイ!と元気よく声をあげる。


「先生!質問!!」


おじいちゃんはそれに気がつき、中山くん、なんですか?と、そいつに呼びかける。


《中山くん》…もとい《中山 昌平》は、内部生のひとり。親が有名な外科医らしく、当人も特待生のわたしと並ぶほど、成績は良い方だ。

彼は、ヒョロっとした身体つきの、チャラチャラしたヤローで、見境なく女の子に手を出すというツワモノだ。

しかも、M気質のド変態。頭が良くても、人間的に終わってる。


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