《MUMEI》 柊が来た目的「それに、あの位一人でどうにかできないと、とても弁護士にはなれないだろ?」 「「確かに」」 大志さんの言葉に、俺と田中さんが深く頷いた時 「ただいま…」 疲れた様子の柊が、秀さんの部屋から出てきた。 「おかえり。で、結局何が言いたかったんだ?」 俺は、柊を見ながら質問した。 「そ、そうそう!俺、大学受かった!」 「それは、おめでとう」 「ありがとう!」 「おめでとう」 「おめでとうございます」 「うん」 (相変わらずというか、何というか…) 柊は、俺と話す時はいつもよりテンションが高かった。 「それで、祐也に付き合って欲しくて!」 「付き合うって?」 「裁判所にだって」 俺の質問に答えたのは すっかり落ち着いた、秀さんだった。 そんな秀さんを見て、柊は小さく悲鳴を上げたが すぐに、また説明を続けた。 それによると 柊が、ものすごく憧れていて、目標としている弁護士がいて 柊は、大学合格が決まったら、一度その人に挨拶したいと思っていたそうだ。 実際の挨拶は事務所でするらしいが、柊はその前に裁判所で戦っているその人を見たいらしい。 前へ |次へ |
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