《MUMEI》 . 義仲はわたしのことを真剣な眼差しで、じっと見つめてから、 淡々と言った。 「話す声、デカすぎ。うるさい」 ………。 ……………。 …………………はぁッ!? しばし呆然とするわたしに、 春蘭さんは、ニコッとほほ笑みかけた。 「ここ、OKね!アリガト!」 そう言って、義仲の隣にフワリと腰掛けた。 義仲は大きなあくびをして、また机に突っ伏す。 信じられない気持ちでいっぱいになっていると、 おじいちゃんが淡々と言った。 「じゃあ、片倉さん、早く席を移動してください。さっさと授業を、始めたいので」 わたしはおじいちゃんを思い切り睨みつけた。 …………このジジイ! いつか絶対、あの世に送ってやる!! 散々念を込めてから、わたしはズカズカと窓側の席へ移動したのだった。 ****** 前へ |次へ |
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