《MUMEI》

一人でブツブツ言いながら、キャラクターに文句を言っている俺を、帝はクスクス笑いながら余裕で俺のキャラクターに攻撃をしてくる。

「あっ………」

例にならって、俺のザコキャラ君は、帝のキャラクターにのされてしまった。

「………くそっ……何でそんな強いんだ?お前……」

横にいた、帝を下から睨んだとき、事件は起きた。

───チュッ……

「───………!!!???」

俺の唇に触れた生暖かいそれ。

「………っん……ふ…ちょ……な……み……か…」

触れ合った唇を、引き離そうと、腕を突っ張るが、どうにも力が入らない。

それどころか抗議しようと開けた口に、帝の舌を入り込まされて、キスを深くされてしまった。

「……みか……ど……ん……ふ……っく……やめ………あっ………」

帝のキスにほだされて、次第に体から抵抗する力が抜けていく。

「………っ……はぁ………」

漸く離された帝の唇は、艶めかしく、紅く濡れている。

「何すんだよ……!!!!」

帝から距離を置こうと、座ったまま後ずさる俺を、帝は捕え、後ろから抱き締めた。

「な……な……み…帝!?」

俺の頭は軽くパニックだ。
さっきまで普通にゲームをしてたのに。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫