《MUMEI》

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「意外って、なんで?」


わたしが眉をひそめると、千影は肩をすくめた。


「今まで、義仲って、あんたにベッタリだったじゃん?なんかトラブったときは、すぐあんたの肩持つし」


そう言われて、わたしも考えこんだ。


たしかに………。


わたしの傍にはいつも、義仲がいた。


それは、

わたしたちが、

《約束》を、したから。



わたしがピンチのとき、

義仲はわたしを助けてくれる。

そして、わたしは、

寂しがりの義仲の傍に、

いてあげるのだ。



−−−だから、


フィアンセだかなんだか、


よく知らないけどさ、


あんな、ワケのわからんオンナが、


突然、現れたって、


わたしと義仲の、この《約束》を、


消し去ることなんか出来ないんだよッ!!



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