《MUMEI》
…悪夢?
その夜


久しぶりに、俺は也祐に抱かれる夢を見た。


軽いキスから、舌を絡める深いキスに変わり


身体中を、優しく愛撫される


「…あ!?」


いつもと同じ手順なのに


俺の中に入る、指の数が違う。


動きは同じなのに、指が、多い。


「…っ!…は、」


指の代わりに入ってくる物が


いつもより、大きい。


(な、んで?)


俺は後ろを振り向く。


!!!


俺と繋がり、腰を振っていたのは也祐ではなく


忍だった。


「愛してる、祐也」

「え!? ちょ、ま、…っ!あ、あぁ…っ!!」


(激しっ…!)


俺は頭が真っ白になり


…目が覚めた。


(な、何だったんだ、あれ…)


俺は、汗だくだった。





「祐也、どうし…」

「うわあぁ! 見るな寄るな!」

「へ?」

「いいから寝てろ!」


俺は柊に枕を投げつけ、ユニットバスに逃げた。


(落ち着け…俺)


俺は、恐る恐る、下着の中を確認した。


(マジか)


そこは、汗ではない液体で濡れていた。


その朝から、俺の下半身は、不能から普通になった。

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