《MUMEI》
以外・・でも無い決着
視線の先には・・大地が直立していた。
「潰れろぉぉぉお!!!!!」
ごまの絶叫・・大地が倒れてきた。巨大な、一振りの剣となって、叩き潰すために振り下ろされた。
振り下ろされたのモノ、剣と呼ぶにはあまりに分厚く、長大。迫る姿は、大地が倒れてきた。そう言うべき一撃。
ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!!!!
先ほどの音など、比べることすら出来ない音が、物理的な圧力さえも持って轟く。
その剣の上を疾走する影が一つ。遅れたように、血が地面を染めていく。
数秒で距離を詰め、振り下ろした体勢のままのごまへと爪が突き出される。
ヒュヒュヒュ・・・
飛翔音、小さい訳ではないが・・先ほどの轟音でもはや耳など聞こえていない。
ドッカーーーン!!!
爆炎が発生した。二人に直撃して・・
・・・・・・・
「レイ、無事!?」
ハンディングや式夜、レイが戦っていた辺りを駆け抜けながら声をあげる彩詩。
ドン・・
何かが飛んできた。
「レイ!?」
「・・・・・」
無言で立ち上がろうとするが、ダメージが酷く、立つことができない様子のレイ。
真紅に染まった髪も、血色の燐光も、少しづつ色が元へと戻っていく。
「どうした、代行者。その程度か?」
愉しげなハンディングの声は上空から聞こえた。
「く・・・・狂気の深淵!!」
悔しそうに力を籠めるレイ。
「あ〜・・・ちょっと待って。真剣に戦うのは良いけど、やり過ぎなんじゃない?」
「そなたには関係ない。」 「・・・・・・・・邪魔」
二人に注意された。どうやら周りが見えていないようだ。
「あのさぁ・・」
「口を挟むな。」 「邪魔をするなら・・貴女も斬り捨てます。」
(聞く耳無し・・・ちょっと腹が立ってきたなぁ〜)
自然に顔が笑顔になっていく彩詩。
「かく・・」
ドサ。
声と共にハンディングに斬りかかろうとしていたレイが倒れた。

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