《MUMEI》
交換留学生の正体
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川崎先生は訝しげにわたしを見つめていたが、なにかに気づいたような顔をして、言った。


「もしかして、交換留学生となにかあったか?」



…………さすが先生。


いつものことながら、


義仲の周りのこと、


よく把握してますね…。



呑気に感心したのもつかの間、

川崎先生は愉快そうに、ニヤリと笑った。


「さては、義仲さんを奪られたな?」


それを聞いてピンときた。

わたしは川崎先生の胸倉を掴んでまくし立てる。


「あのオンナのこと、知ってるのね!?」


川崎先生は義仲を常に監視している。

そんな彼が、義仲のクラスに交換留学生がやって来ることを、知らないワケがないし、

それに、義仲のフィアンセだとか抜かしてるようなイカれたヤツ、

身辺調査しないはずがない!!


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