《MUMEI》 こっそりと家から脱出に成功。 「……こんな時間にどうした。」 失敗……! 「乙矢こそ、こんな時間に。」 一番会わないように気をつけていたのに。 「うん、ちょっとコバラが空いてコンビニに。」 「俺も行こうか。」 「いいいいいい」 いやいやいや! 「すぐそこだろ?」 「……うん。」 仕方ない、隙を見計らって逃げよう。 「二郎って、破滅型だよな……俺があれだけ注意してやったのに。」 まさか、気付かれた…… 「そうやって薄着して。」 乙矢にストールを巻かれた。 バ、バレてないみたい? 「おとや……俺ね、いっぱい考えてみたよ。将来のこととか。」 「そう。」 「七生の居ない先が見えないんだ!ごめん!」 コンビニとは反対の、北条の家を目指して走る。 前へ |次へ |
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