《MUMEI》

『あの…みどちゃん
?どうかしたの?』

珍しくボンヤリして
る翠に、乃里が声を
掛ける。


ーーパチン!ーー

イキナリ、乃里のオ
デコにデコパッチン
が飛んで来た。


『痛っ!なんで、み
どちゃ〜ん?』

涙目になりながら乃
里が聞く。


『……内緒』

ケタケタと笑いなが
ら乃里に手を振った


『じゃー私は生徒会
室に用事があるから
ね』

乃里にそう告げ、別
れた。


生徒会室の扉を勢い
良く開ける。

『たのもーー!!』


『おや?翠女史、道
場破りでも?』

中から、すかした声
がした。


『出たな、瑞乃透』

キッ!と睨めば…


『ヒトを妖怪か何か
みたいに…』

と、余裕綽々の笑み
を浮かべる。

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