《MUMEI》

「企んでるように見えるか?」


「うん。──ていうか何で今はタメなん‥?」


「気分だ。僕の」


「気分て‥」


──‥気まぐれなんやからぁ‥。


「ていうか、ここで何するん‥?」


「君に1曲披露してもらおうかと」


「あたしに‥!?」


オルガン弾けっちゅうんか‥!?


「弾けるだろう?」


「昔の話やて‥。もうだいぶ弾いてへんもん」


楽譜もあらへんのにどないして弾くん?


「──楽譜ならある。そこに」


「そこ‥‥‥?」


──あった。


あったけど、無理やてこれっ‥。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫