《MUMEI》 「はーっ‥ふぅ‥」 ──よし。 どうせ逃げ道はあらへんのやもん。 「──えっと‥」 一番簡単そうなヤツ‥。 ──これやったら何とか弾けるかも。 「ほな‥‥‥」 ──どないして弾いたんかは分からへん。 無我夢中やった。 命令やから、てだけやのうて──何て言うんやろ、とにかく‥体が勝手に動いとった。 「──っ‥」 ‥? ──拍手。 「───────」 何やろ、この気持ち‥。 「僕が言った通りだっただろう?」 前へ |次へ |
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