《MUMEI》

僕は、二人に気付か
れない様に、そっと
その場を後にした。


…美海、良かったね


そう思う気持ちの反
面…如月の気持ちを
思う……。


僕の足は、自然と如
月のマンションへと
走り出していた。


『ただいま〜如月?』


ドアを開けて、目に
入った光景……。


『あーーっ!海里く
んだぁぁー、おっか
えりぃぃぃっ!』


テーブルに散らばる
ワイン、ビール、日
本酒、チューハイ等
の空瓶…。

ソファーで、すっか
り出来上がっている
ヨッパな如月!


部屋に充満する酒の
噎せかえる匂いに呆
然とする僕。


そんな僕を如月はケ
ラケラと笑い、手招
きをする。


『海里、コッチ、コ
ッチ〜〜!』


『??』

呼ばれるままに、ソ
ファーに近付けば…
あっ!という間に僕
の膝の上に如月の頭
がある。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫