《MUMEI》 「ふぅっ‥」 ‥‥‥長い。 いつもの30分が、何倍も長い気ぃする。 「お嬢様は幸運ですね」 「ぇ?」 「こんなに完璧な執事はなかなかいませんよ?」 「自分で言うか‥?」 にしても‥執事とお茶するやなんて思ってもみーひんかった。 コイツ──付き合うようになってからやけに馴々しくなったなぁ。 もう彼氏なんやから、当たり前なんやろけど──‥慣れへん。 ハズいていうか、何ていうか‥。 意識してへんつもりやのに、ドキドキしとる。 「お代わり如何ですか?」 「ぇ、うんっ‥」 ほんまにドキドキや。 ──惚れてもうたみたい。 ううん、惚れてもうたんや。 ていうか、コイツに惚れさせられてもうたんや。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |