《MUMEI》

好きになん、絶対ならへんて思とったのに。


──負けてもうた。


完敗や。


「ようやく認めて下さったようですね」


「ぅ‥うるさいなぁ‥」


しゃーないやん、今まで恋なんした事あらへんかったんやもん。


好きになったんは、アンタが初めて。


ほんまやで?


それにあたし、恋なんする気すらなかったんやから。


「──まだ残ってますよ? カップに半分程」


「ハイ‥!」


慌てて飲み干したら。


「ゴホッ‥」


むせたっ‥。


「大丈夫ですか?」


「だ‥大丈‥」


‥?


‥?


背中‥擦ってくれとる‥?


「駄目ですよ? そんなに慌てて飲んだら」

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫