《MUMEI》
強行突破
「てゆうか、綺麗って何? アタシにはクーちゃんそんな事言わなかったのに!」


クーはネオンはやっぱり常識からずれているなと思った。


それは、クーにも言える事で


クーは苦笑しながら


ガタン!


「よっと」


行動を起こした。


クーは台車に少女を乗せたまま、台車と共に室内に入り


ガラガラガラガラ


そのまま、バスルームに向かったのだ。


「おい!クー!」


悲鳴を上げたのはアルゴンだった。


アルゴンが日頃からこまめに磨いているフローリングの床に、台車の跡がついていく。


…唯一の救いは、クーが靴を脱いで上がった事だが、それは本当に僅かな気遣いだった。


「わぁ! 床が!」

「うるさいわよ!」

「いいからテメーも拭くの手伝え!」

「何でアタシが!」


アルゴンとネオンはギャーギャー騒ぎながらも、床を磨き始めた。


クーを止めればそんな必要無いのに


二人は結局クーに、甘かった。


「て!床磨いてる場合じゃないわよ!バカアルゴン!」

「あ゛ぁ!?」

「クーちゃんあの子と一緒にお風呂入る気よ!」

「…あぁ!」


…そしてアルゴンとネオンは意外と間抜けだった。

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