《MUMEI》 「まぁ、焦る事はないですよ──まだ時間はありますしね」 スバル、また紅茶注いだ。 これで──‥10杯目や。 「そんなに珍しいですか?」 「うん」 いくら好きやからてそないに飲むか? ていうか、最近どっちが主人か分からへんなぁ‥。 当たり前みたいに、命令したりタメきいてきたり。 その内コイツ、自分が主人やとか言い出さへんやろか。 ──まさかな? いくらコイツかてそこまでは言わへんやろな。 「──ご安心下さい、お嬢様が幸せになられる事以外はしませんから」 「な‥」 矛盾してへんか? しとるよなっ? 「納得いかないですか?」 「だってあたし」 「──なら、教えてやろうか」 「ぇ、何をや‥?」 前へ |次へ |
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