《MUMEI》
8話 契約記念日
結局分からんかったなぁ‥アイツの企み。


「お嬢様──朝食お持ち致しました」


「ぇ、ぁ、おおきに‥」


ほんまに持って来てくれた。


『朝食などはお部屋にお運びしますのでご心配なく』


今日は夜まで、リビングには立ち入り禁止。


あたし、ずっとこの部屋におらなあかんのやろか。


「どうぞ。冷めない内に。マフィンもありますよ」


「うん‥てアンタもここで食べるん‥?」


「はい、勿論」


「マジかいな‥」


朝ゴハンまでアンタと?


て事は昼ゴハンも‥?


「食べないんですか?」


「食べるけど‥」


‥距離。


昨日の紅茶の時より近い。


サイドテーブル使うとる訳やから当たり前なんやけど‥。


「どうかされました?」


「ぅわっ‥とっとっとっ‥」


もぉ‥カップ落としてまうとこやったやんかぁっ。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫