《MUMEI》 操られる二人「開けろ!」 「開けなさい!」 ドア越しに、アルゴンとネオンの叫び声が聞こえたのは、クーが一人で脱衣所に戻ってすぐの事だった。 「開けない」 クーは、少女の体を拭く為のタオルを出し 「ねぇ、アルゴン。あの子の着替えどうしたらいい?」 マイペースに質問してきた。 「んなの、引き出しの三段目に入ってるでかめの長袖Tシャツ一枚ありゃいいだろ! 下着はねーから、着てたのそのままつけるしかねーだろ!」 「あんた何律儀に答えてんのよ!」 「しまった、つい!」 「ありがとう、アルゴン。ねぇ、ネオン」 「な、何!? クーちゃん!」 甘えた口調のクーに、嫌な予感がしつつも それでも、嬉しそうにネオンは返事をした。 「あの子の下着、買ってきて」 「…」 ネオンの予感は的中した。 「ネオンは綺麗だから、大丈夫だよ」 …ネオンは確かに美形だが、女物の下着を買って大丈夫なはずはない。 しかし 「そ、そうよね!行って来るわ!」 「あ、おい!」 クーに綺麗だと言われたネオンは、アルゴンが止めるのも聞かず、部屋を出ていった。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |