《MUMEI》

「ほら、住み込みでメイドさんがいるし……見付かっても説明つくって……!」

鮎子さんが言った……。


「壁を這っては来ないから!」

七生のくせに的確なツッコミだ。


「つまり……無意味な変装だったと。」

恥ずかしくなってきた。
変装っていうか、コスチュームプレイじゃないか。


「つまり、鮎子さんからの遅れた誕生日プレゼントだと。」

七生の解いたリボンを見ながら、七生の誕生日プレゼントを鮎子さんが今度渡すと言っていたことを思い出した。


「じゃあ、俺はまんまと鮎子さんに誕生日プレゼントとしてメイド服で贈られた訳だ……。」

寒い思いしてスカートまで履いたのに。


「個人的には膝上ミニ嬉しいけれど。」

感想言われても慰めにならない……!

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