《MUMEI》

『主様、主様は安曇
を覚えておいでです
か?』


ピクリと金色青龍王
鬼の眉が動いた。


『忘れるはずは…な
いだろう?カラスよ



『はい…』


『安曇が、どうした
のだ?』


『そこに、居ります
人間の少年が…安曇
でございます。』

そう言って、冷たく
なり横たわる耕作を
指差した。


『はっ、カラスよ…
儂を騙すなら、もう
少し上手い話をしろ
このガキが安曇だと
?似ても似つかぬわ



カラスは、ニヤリと
笑った。

『信じられぬのも、
もっともな事…しか
し、事実と思われま
す。』


『ほう?何か証拠は
あるのか、安曇だと
言う…』


『はい、この者の見
た夢にございます』


『…夢?』


そう…邪鬼に眼を射
られて、苦しんでい
た時に見たと言う夢
……。


あれは…安曇でしか
見る事が出来ぬ夢だ
った。

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