《MUMEI》

「でか過ぎやんっ」


「そうでもないですよ」


「そやてば‥」


あたしお腹壊してまうよ?


「お部屋では何をされてたんです?」


「ぇ、別に何も──」


「僕がいなくて寂しかったですか?」


「へっ‥」


「図星のようですね」


この笑顔の時のコイツは‥油断出来ひん。


「ホッペタにクリーム付いてますよ?」


「ぇ‥」


ほんまやっ‥。


「いいと思いません?」


「ぇ」


飾り付けの事?

「うん‥。よう1人で飾ったなぁ、こないに──」


「僕ですから」


結局自慢したかったんかい‥。


「にしても──本当にお気付きにならなかったみたいですね──今日が記念日だという事」


「だってぇ‥」


毎日振り回されとったら忘れてまうよ?

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