《MUMEI》
失恋
結局、僕は自分の気
持ちをハッキリさせ
る前に、如月の気持
ちを思い知らされた
訳で……。


…ははっ全く、僕ら
しいよな〜。


酔い潰れた如月を抱
えベッドへと引き摺
った。


『ほらっ如月〜寝て
よ…もう…って、お
わっっ!!』


如月に腕を掴まれて
ベッドへ引き込まれ
た。


『え?!』


如月に抱き締められ
て身動き出来ない…

『えへへっ、抱き枕
〜〜』

酔っ払いの如月はご
機嫌で…残酷だ。


耳には、規則正しい
心臓の音。


神様、もう充分です
判りました…僕では
如月をドキドキさせ
る事は出来ないって
事が……。


居心地の良い腕の中
は、僕の物では無い
って事が……。


僕は、如月の心音を
聞きながら、声を圧
し殺して…泣いた。


こうして、僕の初恋
は終わりを告げた。

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