《MUMEI》

「ぇ、遊園地‥」


コイツが遊園地に興味あるやなんて意外やなぁ‥。


てっきり、今度は展覧会とかコンサートとかなんかと思てたけど。


「悪くないだろう?」


「うんっ、ていうかあたしも行きたいしっ」


「──フ‥」


「ぇ、何で笑‥」


「なら決定だな」


「ちょお、何で笑うたん?」


「──君が面白いからな」


「む〜っ‥」


「どうした?」


「どうもしてへんもん」


ホッペが熱なってきて、反対側向いた。


「‥ひゃ!?」


抱き付かれたっ。


後ろから抱き付かれたぁッ‥。


「ちょっ‥アンタ何すんねん!?」


「ここで逃げられたらつまらないから」


「逃げへんてっ‥」


アンタやっぱ寂しがりなんちゃう‥?


何だかんだ言うて、実は寂しいんやない?

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