《MUMEI》

「わぁっ、いいなぁ! もう付き合ってるんだぁ♪」


「──ふふっ、やっぱりルリも──」


「茶化さんといてやぁ」


「照れちゃってぇ♪」


「〜〜〜‥」


「で? それからどんな感じっ?」


「ぇ──」


いきなり訊かれてもなぁ‥。


「──あれ‥」


「どないしたん?」


‥‥‥ぇ。


何かおるんやけどアイツッ‥。


しかも何気にこっち来いて感じのオーラ出しとるしっ。


──しゃーないなぁ。


「ちょお、何しに来たんよアンタ──」


「済みません、休み時間を狙って来たつもりだったんですが──お邪魔でしたか?」


「邪魔やないけど──どないしたんよ」


「地下に保管しておいたお嬢様の漫画──持ち出したりしてません?」


「‥ぃ‥」


バレた‥?

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