《MUMEI》
初リアクション
ネオンの言葉に少女は


…コクン


無言で


大きく、頷いた。


「…マジかよ」


呟いたアルゴンの言葉には


反応したが、首を傾げるだけで肯定はしなかった。


そんな様子を見ながら、クーは


少女が反応を示した事に喜びながらも


今まで自分が無視された事に


ほんの少し、すねていた。


何か、チクチクする…


クーは無意識に下を向いていた。


すると、少女はクーに近付き、じっとクーを見つめてきた。


な、何か言わなくちゃ…


クーは視線と沈黙に耐えられなくなり、少女に質問した。


「本当に、着替え自分でした事無いの?」


コクン


少女はすぐに頷いた。


「おい、俺の時と違うじゃねーか」


アルゴンの声も耳に入らないほど


クーは、嬉しかった。


「おい、無視か」


アルゴンは、可哀想だった。


そんな様子を、ネオンは冷静に分析して


少女に、着替えの説明を始めた。


その口調は軽く女言葉ではあったが、アルゴンのように乱暴ではなく


異常に丁寧な、言葉遣いだった。


しかしそんな口調に少女は慣れているようで、ネオンの言葉にしきりに頷いていた。

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