《MUMEI》
間抜け理事長と鬼畜校長11
すぐに拒否した


「まこ…ちゃん?」

「嘘ついて、騙すのなんて嫌だ。

…誠治さん、俺がそういう性格だって知ってると思ったんだけど」

「う…でも…でもね」

「とにかく、嫌だから」


どんなに男らしくても、俺は女だから


「なら、学園辞めろ」





「はぁ!?」


それは困る!


だってもう親父とお袋に、ちゃんとここを卒業するって約束したし!


それに…


「今帰っても、誰もいないし、今更別の高校にも行けないだろう?」


そうなんだ


両親は、今まで俺がいるから断っていた出張に


今、海外に長期で揃って行っている


女だけど、俺の家事能力は、かなり低いから


お袋がいない家で、まともに生活できる自信は無い


それに、今更他の高校なんて通えないし…


「卑怯だぞ」

「卑怯で結構。それだけこっちはお前を必要としている」

「お願い、まこちゃん」

「…何で、そこまで俺にこだわる?」


そりゃ、男っぽいかもしれないけど


俺はごくごく普通な人間なのに!

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