《MUMEI》
高橋誠について4
神澤 薫視点


誰も、誰も気付かない


そのまま、気付かなければいい


匂い


あの


…いい、匂い


『彼』の匂い


ずっと、探してた


正体を知りたかった


「やっと…会えた」


顔が、見れた


本当の、声が聞けた


絶対…


「俺の、ものにする」

「エース? 何か言いましたか?」

「…」


俺は、ジャックを無視した


ジャックは気にしない


俺が喋らないのは、いつもの事だから


でも、俺は気付いていなかった


いつも無表情の俺が


その時だけ、笑っていたなんて…

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