《MUMEI》 メモ紙. …………突然、 告白されるのは、慣れている。 だって、わたしは、 だれもが認める、超絶☆美少女。 そんなことは日常茶飯事。 なのに…………。 「なに見てるの?」 休み時間に、ぼんやり将門から貰ったメモ紙を眺めているわたしに、千影が尋ねてきた。 わたしはゆっくり顔をあげ、そのメモを差し出す。 「昨日の帰り、渡されたの」 千影は首を傾げながらそのメモを受け取り、眉をひそめた。 「連絡くれたらって…これ」 「告られたのよ」 みなまで言わせず、平然と遮ると、 千影は、へぇっ!と感心したような声をあげた。 「なに?同じ高校のひと?」 メモを返しながら、彼女は尋ねた。わたしはそれを受け取り、首を横に振る。 「違う。他校生…常世高校のひと」 わたしの返事に千影は驚いたようだった。 「常世のヤツが、ウチの生徒に?」 そりゃ、大ニュースだわ…とひとりごちていた。千影も常世高校と蓬莱学園の不仲は知っているようだ。 . 前へ |次へ |
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