《MUMEI》 カレーパンマンは、ベランダの柵に肘をつき、ぼんやりと夜景を眺めながら、物思いに耽った…。 (食パンマン専務だって、良い気はしないだろうな…。) 前日、会社であった業務奪取劇を思い返す…。 (私だって、仕事で認められることは嬉しい。 だが、食パンマン専務は旧知の仲だ…。) 正義のヒーローだった頃からの盟友が、自分を見たときの嫌味な眼差しが、瞼に焼き付いて離れない…。 (心が痛むなぁ…。 やはり、素直に喜べない…。) カレーパンマンは、小さく溜め息をついた…。 その時… 前へ |次へ |
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