《MUMEI》

大小の靴下がぶら下がる洗濯バサミを一つ一つ外していると…



カレーパンマンの手が止まる…。



そこには、愛娘…カレーパンナの、ウサギの絵柄が描かれた可愛らしいソックスが吊されていた…。



父親は、小さなソックスを手にとり、それを履いている愛娘の姿を思い描く…。



(そういえば、カレーパンナは…


…先日、我が社のアンパンを食べて亡くなった男の子と同い年だったなぁ…)



カレーパンマンは、食中毒事故で亡くなった男の子の苦しそうにもがく姿を想像した。



すると…



不意に、同じ歳頃のカレーパンナが、想像のなかで男の子と入れ替わった…。

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