《MUMEI》
冥府の企み
扉を開けた先にはリツが書類を整理していた

「お、アティもう良いの?」

「うん、リツありがとね」

「お礼を言うのはこっちだよ、化け物からこのアルエルを守っていただき心より感謝を申し上げます」

「そんな、気にしないで」

「自由騎士団の騎士団長としての言葉として受け取ってね」

「うん」

「ところであの化け物はどこから湧いてきたんだろ…」

リツがそう呟いた時何処からか声が聞こえてきた

「本当に何にも知らないんだな…」

「誰!」

「俺様は死竜王アルテマだ」

「死竜王?」

「俺様の事は嬢ちゃんに聞きな」

アティはリツとアクトにアルテマが自分の中に居た事、血の契約をしたことを順を追って話しそして首に宿った死竜王の刻印を見せた

「話しを戻すぞ、ガシュアとガレクトスは冥府で作られた寄生型の生物兵器だ」

「冥府!」

「嬢ちゃん、冥府はそれを使って死界や地上界を侵略する気だ」

「何で…冥府と死界は友好関係にあるはずだよ!」

「表面的にはそうだ、だが冥府の奴らは飽くなき欲望を満たすために、全てを奪い尽くすために既に動いてる」

「それが地上界の異変の原因…」

「そして今回のアルエル襲撃なの?」

「そう言う事だ」

「レジュ…」

アティは呟やくと黙り込んでしまった

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