《MUMEI》

「はい、3時間」


「どこがちゃんと寝たん‥?」


「いつもその位ですよ、僕の睡眠時間は」


「‥マジかいな‥」



よう平気やなぁ、それで‥。


「ぅゎ‥!」


「少し下がったようですね、一応──」


「せやから体温計でええやん‥」


「僕の方が正確だと思いますよ?」


「ほな‥今あたし何度なん‥?」


「37度1分です」


「ほんまか‥?」


「何なら計ってみますか?」


「エラい自信家やな‥」


体温計より正確やなんて有り得へんやろ。


「信じられませんか?」


「だって──そんなんいくら天才かて」


「本当ですよ?」


「──‥もしピッタリやったらキスさしたるわ」


「いいんですか?」


「ええよ?」


当たるはずあらへんもん。


絶対当たるはずあらへん。


‥ぁ、鳴った。


【37.1】


──嘘ぉ!?

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