《MUMEI》 ラルンは塁羅の顔を見て深く考えていた。 そしてはラルンは己の右手を塁羅の頭に触れようとして引っ込ませた。 右手を見つめては悔しそうに顔を歪ませて右手を強く握りしめた。 あんな顔ラルンは人前では決して見せないだろう。 それだけ塁羅を大切に思っているのだろう。 塁羅を苦しめている過去、そんな過去の記憶ぐらいラルンは簡単に塁羅の頭から消すことが出来る。 しかし今あの過去の記憶を消したら、塁羅が塁羅では無くなってしまう気がする。 それにラルンは主の命令なしでは動けない、ただの魔人。 前へ |次へ |
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