《MUMEI》

「月快くん!つっかまえたぁ!」


嬉しそうな声をあげる塁羅は顔を上げ、自分の下にいる少年を見て声を失った。


さっきまで走っていた少年は血まみれになっていた、花畑はどんどん枯れていき血の海に変わっていく。


もちろん少年の上に座っている塁羅も赤く血の色に染まっていく。


「つき…かくん?」


泣きながら震える声で言う塁羅に少年は口から血を垂らしながら


「殺して…やる」


と冷たく言い放った。


塁羅は叫び声を上げた。

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