《MUMEI》 「塁羅、血まみれなんかじゃありませよ」 塁羅は恐る恐る部屋を振り返ると、血まみれの部屋など何処にもなかった。 「………」 「塁羅、あなたは誰も殺したことないですよ。今(げんさい)も昔(かこ)も」 「あるよ…僕は月快くんを殺したんだ。助けてくれたのに僕が殺したんだ!」 塁羅の体はいつも小さく、幼く見えた。 「塁羅あなたは誰も殺していません、あれは事故です。」 「事故じゃないよ、だって月快くん僕に『殺してやる』って言ったんだ」 前へ |次へ |
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