《MUMEI》

おむすびマンは、忌々しそうに、そのメモリースティックを凝視していた――…。




ノートPCのウィンドウには、書きかけのメールがそのままに開かれている。



それは女から受け取った圧縮ファイルを解析させるために、心当たりの人物に宛てたメールだった。



そこには次のような文章が綴られていた――…



(メール文)『このメールに添付されている圧縮ファイルを解凍できるか?

…お前には難しいかな?

まあ期待しないで待ってるよ。』



メールは、相手を挑発するような言葉をわざと選んで書かれていた。



おそらくオタクのような人間にありがちな、自尊心を逆撫でされるとムキになって働くタイプの相手なのだろう…。

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