《MUMEI》

ぁ〜もぉムカつく〜っ‥。


強引やし、自分勝手やし。

「──なぁ、ほんまにあたしら結婚するん‥?」


「勿論」


「いきなり過ぎやない‥?」


「それとなく示してはいたんですがね?」


「そうかも知れへんけど──‥」


「何か問題でも?」


「だって、アンタは執‥」


「──命令です」


「ハ‥‥‥ハイッ‥。──!? ちょッ‥」


「やっと今日から──本当に僕だけのものになる」


「へ‥? ていうかっ、いきなり姫抱きとかすなぁッ」


「抵抗しないで下さい」


「〜〜〜‥」


あたしは、コイツに逆らえへん。


──絶対服従。


ほんま、真逆なんよなぁ──あたしらの主従関係て。


まぁ、楽しいからええねんけどな?


やっぱり──好きやねんもん、コイツの事。


「て‥近い近いッ!」


ていうかまだキスは早いてっ。


「──済みません、もう我慢の限界です」


「はいぃ‥!? ちょッ、待っ──」


待つ訳あらへんよなぁ、コイツが。


──しゃーない。


今日だけやで‥?

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